「俺、お前のこと好きだったんだな。ごめん、俺病気で何も覚えてなくて」







そう言うと俺はその女に抱きしめられた。












「良いよ。しょうがないよ、病気なんだから。これからいっぱい思い出作ってこ!」








耳元でそう言われ、俺はゆっくり頷いた。














病室の外で俺たちのようすを見てる奴がいるとも気づかずに。