「どう、美味しい?」 俺にクッキーを食べさせると、その女は聞いてきた。 さっきと同じ、懐かしくて愛おしい味がした。 「あぁ。美味い」 「良かった。作るのに苦労したんだよ」 その女のその一言で、俺は確信した。 この小包みの持ち主は この女だ。 俺はこの女が 好き、なんだ。