ガラガラ その時、病室のドアを開ける音がした。 「颯斗。どうかしたの?」 俺のお母さん(らしい)だ。 「あ、すいません。あの、そこの小包み取ってくれますか?」 俺は右手で棚にある小包みを指さした。 まだお母さんって実感が沸かないから、敬語を使ってる。 これもきっと病気のせいだ。 「あ、これね。誰から貰ったの?」 「え……」 あれ 誰だっけ。