「ねぇ、前から気になってたんだけど颯斗くん、あの子と一体何があったの?」
乃亜のその質問に俺はすぐに答えられなかった。
記憶障害ですべて忘れてるなら俺はあいつと過去にどんな関係だったかなんて分かるわけない。
「知らね。悪い、1人にして。考え事あるから」
俺はベッドに潜った。
「分かった。また来るね!」
乃亜が病室から出て行く気配がすると、俺は右手で棚を漁った。
さっきあいつが置いてった小包みがあるはず。
くそ。1人じゃ開けられねぇ。
情けね。
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