「何それ。ま、良いや。あ、あのね、さっき優杏ちゃんに会ったよ。今日は1人だったなぁ。彼氏さんと一緒じゃないみたいだね」 あいつ、彼氏いたんだ。 って、何だよ。 今、なんか胸が苦しくなったぞ。 「どうしたの?」 「いや、別に。何でもない。そいつの話はするな」 あいつに彼氏がいても、俺には関係ないだろ? 赤の他人なんだから。 もし病気であいつのことを忘れてたとしても、俺は多分あいつが嫌いなんだから彼氏がいてもそんなに気にする必要なんてない。 なのに 何で……。