空の君に手をのばして





春馬が帰った後、俺はベッドの上で空を見ながら考えてた。







「他に好きな人がいるってことだよ」











そう春馬に言われた瞬間に頭に浮かんだのは、泣きそうなあいつの顔だった。











潮田優杏。











あいつを初めて見た時凄くイラついたのに、嫌ではなかった。







何故か分からないけど、とても愛おしいと思った。






変だよな。







イライラするのに愛おしいなんて。