絶対、好きになれない。

『かえで.... 』

なんか、ぐっと距離が縮まる。

「百合って、俺も呼びたいな。」

テーブルに置いてた手が
先輩の手に捕まる。

『いい、ですよ?』

「百合。」

ちゃん付けから急に特別感が増す。
わたしのことを呼び捨てするひとは
本当に親しいひとしかいないから。

「キスしてーーーーー!」

周りに聞こえないように
小声で叫ぶように顔を伏せる先輩。
わたしは胸のばくばくで
周りの雑音なんて、なにも入ってこない。

「こんな可愛い彼女、大事にしないわけがないじゃん。まじで!」

『せんぱ、あ、.... かえで.... 』

呼ぶたびに照れてしまう。
初めてのデート。