絶対、好きになれない。

「あーごめん!ほんとにごめん!」

先輩はなんだかアタフタしている。
何度も謝りながら
わたしを自分の胸元に抱き寄せて
指で髪の毛を遊んでいる。

「何回も、この髪に触れたくて、手を伸ばしてはやめて、キスだってずっとしたくて、仕方なかったから。してもいいって分かったら、歯止めがきかなくて。」

しょぼんとしている顔に
わたしは思わずキュンとしてしまう。

『いいです。東雲先輩になら。』

そう言うと、うーと唸る先輩。

「余裕だね、百合ちゃん。そのうち、百合ちゃんがベタ惚れすぎて、はやくキスしたいって言わせてやる。」

『そ、そんなことっーーー!』

「じゃ、なんで俺の袖んとこ掴んでんの?」

あ、と手を離す。

「俺から離れるの、嫌なんでしょ?」

『うん、いや、です。』