それは、突然のことだった。 「…?なに、これ…?」 日本史の授業中。 < あー、眠いな。なんで化学ってこんなにつまんねーんだろ> 机の端っこに堂々と、でも薄く、整った綺麗な字で書かれていたそれ。 自然に、笑みが零れてしまった。 なんで、こんなこと書いたんだろうとか。 誰が書いたんだろうとか。 そんなことを考えながら、私は上を向いて教室の天井を仰いだ。