「…とりあえず、もうこの話はやめにしようよ。第一、いくらみずきの親友だからって、ウチに話すことないじゃん?」



ウチは、もう早くこの場から逃げたくて適当な口実で花穂から身を引くようにした。



「……そうだね。でもまぁ、そういうことは優歩に言ってよ。ウチは好きでやってんじゃないのっ」



そう言って花穂は、ウチを閉じ込めていた牢獄から開放するようにその場から去っていった。



「……ホッ」



…とりあえず一安心。



…でも、これからみずきのところに被害が回ってくることは重々ありえるな。



みずきに警戒するよう、言っておかなきゃ!!



―ウチは決して、晴れた気分ではなかったけど…ずっと暗闇に押しつぶされそうになっただけに、一気に重荷が下ろせて、ちょっと軽い気持ちになった。



(…けど、このままあの場所に戻っていくわけには行かないな)



ウチは、とりあえず南ちゃんに、『用事がある』と言ってひとまず帰った。



そして帰って、すぐに自分の携帯を開いた。