そして、私のおなかを撫でる手の上に自分の手をそえて涼介さんは口を動かし始めた。


「結菜、もう、会社行くのやめよっか?」


え、どういうこと…?

企画ももうすぐ大詰めだし、任されたからには、最後までやり切りたい…

今までしてきたことを思い返すと、涙が出そうになる。

そんな私の様子をみてあわてる涼介さんは

「じゃなくて、在宅で仕事するの。

会社じゃ、結菜のこと嫉妬の目で見てる輩がいるって愛音に言われて…

今日みたいなことあったらこまるからね。」


といってふふっと笑う。