「は、はい。そうですね」 私は遠回しに自分は涼介さんの妻にふさわしくないと言われているような感じがした。 コンコンとドアをノックする音がして、涼子さんが社長の部屋に入ってきた。 「あなた、西野さんに失礼ですよ。 涼介と二人でもう一度話したらどう? 私は、少し彼女とはなしたいから」 と持ってきたコーヒーを二人の前に置いて私を連れて部屋を後にした。 私は社長に言われたことで涙をこらえていたから涼子さんには助けられた。