「母さん、彩月はそんなに小さくなかったはずだが…」
「私にとってはいつまでも小さいの!」
そう言い返しているが、もうとっくにお母さんの背は抜かしている。
小さいのはお母さんの方だ。
「彩月、お前高校でやっていけんのか?」
「こら、啓!」
「だってこいつ、すげー冷たいじゃん?
そんなんで友達できるのかなーって思っただけだよ。」
「彩月は確かに冷たいけど、根はいい子…なのよ?」
フォローをしてくれるなら、最後まで自信をもって欲しい。
中途半端にされると、不完全燃焼という感じになる。
「それに、中学の時だっていたじゃない、友達!」
「俺は中学で友達がいたことも不思議だったよ。」
言いたい放題だ。


