「おはよう、母さん、彩月。」


そして最後に登場したのは父。


村野家は、父、母、兄、私の四人家族。


騒がしい母と兄、静かな父と私という対照的な人間が集まっている。


「彩月は今日から高校生か…早いものだな。」


「本当にね~。


前までこーんなに小さかったのに!」


そう言って母は、自分の膝の辺りに手をやった。