「…私……ね…………自分が、嫌なの。」

「うん。」

「…………体も心も弱くて、みんなに迷惑かけてる自分が……すごく嫌い………………でも、それを打ち明けるとね…みんな、"迷惑じゃないよ"って言ってくれるけど……本当は、その発言自体がめんどくさいんじゃないかな……って思っちゃうの…」

「うん。」

「聞いてもらった直後は、結構楽なんだよ…………でもね、また何週間、何ヶ月と辛い治療とかが続くとね…………また、マイナス思考の弱い自分が出てくるの……」

「うん。」

「今回はね、急に……再発………………って言われて………頑張るって言ったけど…約束したけど……本当は、ものすごく不安で悲しくて…………副作用も、やっぱり辛いし…弱い自分が出てきてたの。」

「うん。」

「……弱い自分はね…………何でもかんでもマイナスに捉えちゃうの…だから、こんな自分嫌だから…………ムリして"強い自分"を演じちゃったの……"強くならなきゃ"ってずっと思って、呪いみたいに頭に貼り付いて離れないの。………いっぱい我慢して、頑張って笑わなきゃって…………。それで、本当に呪いにかかったみたいになっちゃって……ものすごく…辛い………………今も…辛いの……」

私は、いつの間にか涙を流していた。

楓摩は、そんな私の頭を、また、そっと撫でてくれた。