昼休み

午前中、朱鳥の病室に行ったあと、急いで医局に戻り仕事を終え、俺は再び朱鳥の病室に来ていた。

相変わらず、苦しそうに眠る朱鳥。

久翔が解熱剤の点滴を入れてくれたものの、まだ熱は高いみたいだ。

朱鳥は、時折魘されていて、それもまた、とても可哀想で、胸が痛くなる。

「…………んぅ…………ゃ……ぃゃ……………た………けて…楓摩……」

弱々しく寝言を言う朱鳥の手をギュッと握る。

「大丈夫。大丈夫。……俺は、ここにいるから…」

寝てるから聞こえているか、わからないけど、俺は何度もそう繰り返した。

少しでも、朱鳥が苦しくないように…

その時思った。

…朱鳥を苦しませてるのは俺なんじゃないか……?

再発したのも、俺の管理が悪かったから…………

我慢させてるのも、俺が頼りないから……

朱鳥を苦しませてるのは、やっぱり俺のせいなのか…?

そう思うと、さっきよりもギュッと胸が痛くなる。

俺が、もっと頑張っていれば、もっとできる奴なら…………

朱鳥は、こんなに苦しまずに済んだんだ……