探しに行くと、案外あっさり、朱鳥さんは見つかった。

道の端で頭を抱えて、震え、泣きながら、座り込んでしまっている朱鳥さんを見つけて、少し驚きはしたけど、その反面、安心した。

途中までは来てくれていたし、事件に巻き込まれたわけではなかったみたい。

「朱鳥さん、大丈夫?」

そう声をかけると、朱鳥さんは顔を上げた。

「ここにいたら、少し人目につくから、クリニックまで行けるかな?歩ける?」

ウウン

「そっか。じゃあ、少しおぶってもいい?」

コクン