突然の過呼吸

苦しくなって、目が覚める。

「ヒック……ハァッ…ハァ…………ヒッ…ハァッ___」

どうにか自分で落ち着けようとするけど、それは逆効果。

さらに焦ってしまって、過呼吸を悪化させる。

苦しさから、涙も出てくる

なんで、なんで勝手に…

楓摩に、こんな姿見られたら、また心配かけちゃう

ただでさえ、楓摩、今忙しいのにもっと迷惑かけちゃう……

落ち着かなきゃ…落ち着かなきゃ……

いつの間にか、私の顔は涙でグチャグチャで、呼吸も、まだ苦しいまま。

「ヒック…………ハァ…ハァッ……ス-…ヒック…………ハッ…ハァッ……」

深呼吸しようと思うのに、体が上手く動かない。

苦しい、頭がガンガンしてくる…







楓摩、ごめん……ごめん、迷惑かけちゃうけど…

私は、必死の思いで、携帯を手に取った。

それから、急いで楓摩に電話をかける

プルルルルルッ♪

プルルルルルッ♪

"もしもし。朱鳥?どうした?"

「ヒック…ハァッ……ふ………ヒック…ま…………ハァッ…ハァッ……」

楓摩に、なんとか伝えようと思うも、過呼吸のせいで、上手く口が回らない。

「……ヒック…グスッ………………く……ヒック…るしぃ……よ……ヒック…ハァッ…」

"どうしたっ!?朱鳥、大丈夫っ!?過呼吸?まって、今行くから。落ち着いて。焦らなくていいから、目を閉じて、何も考えなくていいよ。"

楓摩の言われた通りに、目をつぶる。

依然、過呼吸が苦しいのは変わらないけど、楓摩の声のおかげで、さっきと比べ、何倍も安心感がある。

苦しいけど…あと少しで楓摩が助けに来てくれる……

だから…待たなきゃ……

だけど………………なんだか、頭がクラクラしてきた。

思わず開いた視界は、グワンと歪み、さらに気持ち悪い。

私は、楓摩が来るまで、シーツを握りしめて待った

はやく…早く…………お願い………