検査結果が出て、結果は肺炎だった。

それと、柚月はまだ小さいから症状が急に悪化したら怖いから数日入院となった。

葉月は、体が丈夫なんだけど、柚月は朱鳥に似て、少し体が弱い。

よく、風邪をひくし、熱も出す。

でも、大抵は風邪で収まってたんだけど、今回はいつもより酷いみたい。

小児科病棟の個室に連れて行って、まだ辛そうな柚月をベッドに寝かせる。

点滴で抗生物質と解熱剤を入れてもらった。

これで、少しは良くなるといいんだけど……

それから、なかなか寝付けない様子の柚月をなんとか抱っこして寝かせてから、俺はそっと病室を出て陽向の元へ向かった。

陽向は、俺が柚月を病室に連れていくタイミングで、一緒についてきてくれて、今は小児科病棟のナースステーションにいる。

ナースステーションまで行くと、まだスヤスヤと眠っている葉月と、葉月を抱っこしてくれている陽向がいた。

「あ、楓摩おかえり。柚月くん、大丈夫そう?」

「……んー、まだ熱高くて心配だけど、入院になったから、俺も目の届くところで見てられるし大丈夫だと思う。それより、葉月の面倒みてくれててありがと。これから、どうするかな……、俺、まだ朱鳥のことも心配だから、ここに残ってたいんだよね」

「それなら、俺がまだ面倒みててあげるよ。どうせ、俺暇だし。楓摩は、柚月くんとか朱鳥ちゃんとかの所行ってあげな。葉月ちゃん、ずっといい子で寝てるから、医局にベビーカー持って行って、俺の席の横で寝かせておくよ。何かあったら呼ぶからさ。」

「うん……ありがと、助かる」

俺がそう言い切るか、言い切らないかの所で俺のPHSが鳴った。

「はい、清水です。」

"楓摩、俺。久翔。お前、今どこにいる?"

久翔からの連絡……って事は、朱鳥の事だよね……

嫌な予感が再び起こる。

「小児科病棟にいるけど…、どうした?朱鳥、なんかあった?」

"うん。朱鳥ちゃん、今、取り乱してて…。怖い夢見たみたいで、多分トラウマが蘇ってるだと思う。それで、俺たちじゃ近づけない状態なんだ。…できれば、すぐにでも来てもらいたいんだけど"

嫌な予感はまたまた的中。

「…わかった。すぐ行く。」