"君は不良品だからコレね"

そう言って、神様…?から貰ったのは、たくさんの"不幸"と"災難"

"君たちは優秀だから、君たちの分の不幸は全部取ってあげるね"

そう言われて、優秀な彼らは"幸せ"と"健康"を保証された契約書を貰う。

そうやって、"神様"は優秀な彼らと、不良品の私たちを分けた。

"あ、そうそう。不良品の子は不良品だから。そこの所、よろしく"

そう言って、神様は私たちに手を振って立ち去ろうとする。

「待ってっ!!!」

私は、その時無意識に叫んだ。

頭の中に葉月と柚月の笑顔が浮かぶ。

「私の子供は、子供だけは優秀な子にしてあげて!!」

そう言うと、神様は足を止めて私の方を向く。

"なんだい?君だけ特別扱いしろって言うの?ハハッ、無理無理。不良品は産まれた時から不良品なんだから。これ以上不幸押し付けられないように、せいぜい大人しくしてたら?"

そう言って神様は、私の事を鼻で笑う。

「お願いっ!!私は、どうなってもいいから、子供だけは!!子供だけは優秀な子にしてあげて!!!」

私が、そう必死に懇願すると、神様は少しうーんと考えてから、"そうだっ!!"と突然思いついたように声を上げる。

"君の子供を優秀な子にしてあげるのは無理だけど、君の子供に与えられる予定だった不幸を君に全部擦り付けることならできるよ。まぁ、そんな事したら、君はすぐに死んじゃうだろうけどね"

そう言って神様は、ケラケラと笑う。

私は、そんな神様にこう言った。

「私なんかはどうでもいい。子供の不幸だって、全部背負う!!」

私がそう叫ぶと、神様は少し驚いたような顔をした。

"え?まじ??君、タダでさえ死期が近いのに、本当にいいの?"

そう言われて、少しだけドキッとする。

……でも、私は笑顔で頷いた。

どうせ、ほっといても死ぬんだったら、いつ死のうが同じだよ。

それで、2人に幸せが訪れるなら…私は…………