12月7日……
絢と嶺汰が生まれた日。と言っても全然大切じゃない。
だってたまたまお隣さんで生まれて、お母さん同士が仲良くて、誕生日が一緒で、クラスが今まで離れた事ないってだけ。いたって普通でしょ??

そして、4月7日……
絢たちが高校生になる日。
大切な日だから遅刻はしないっ!!って嶺汰といつも一緒に行くから決めたのに、案の定嶺汰は寝坊。まぁ低血圧だから少しは仕方ないんだろうなって思うけど流石にね。入学式ぐらいはしっかりして欲しいよ。

って事で今から窓を開けて嶺汰を起こす。


「ふじー」


本人に嶺汰って言うのはなんか恥ずかしいから言わない。だからふじって呼んでる。


「起きろってー」


窓を挟んですぐお隣さんだからいつも部屋を行き来したりしてたけどもうやんない。こうやって起こすことはするけど。


「おい!!」


「んぁーぁ。なにぃー??」


眠そうな目を擦りながらこっちを見てくる。


「今日入学式。早くしろ。」


「そうだっけー??」


僕知りませんーみたいな感じで言うな!!って言いたいわ…


「玄関で待ってるから早くね。」


「おっけー!!」


「また寝るなよ??」


そう言うと


「大丈夫だってー!!」


と言って親指を立てる。ほんとに寝ないかなぁ…