先輩と別れて1ヶ月。
新しい席にも慣れてきた。
あれから、なんでか森下くんは一言も話しかけて来なくなって。
隣の席なのになんだか気まずい。
「教科書96ページ、森下!読んで!」
現代文の先生が森下くんに声をかけるけど案の定夢の中。
先生とクラスメイトの視線が痛い…
意を決して森下くんをつつく。
「……シャーペンでつつく?普通」
森下くんは寝ぼけながら私のことを睨む。
うっごめん、と思いつつ読むように促す。
久しぶりに顔をよく見たら。
森下くんてこんなに目綺麗だったっけ。
二重の切れ長の目に睨まれてちょっとドキッとした。
