みんな帰ったのに、なんでいるの! 私の気配に気づいた森下くんは眠そうな顔で体を起こした。 「遅い」 「遅いって、え。待ってたの」 「悪い?」 に、睨むなって! 「悪くないです心配してくれてありがとう」 なんだか怖いので早口で言う。 「帰ろ、いずみ」 えっ待って呼び捨て?! さすがにドキドキする。 なんか気恥ずかしいけど、待っててくれたんだよね。 やっぱり優しいなあと思いながら森下くんの背中を追いかけた。