愛のないファーストキスなはずなのに、少しだけ気持ちがこもっていたように錯覚するから不思議。 「うん……」 また今度なんてくるかわからないけど、その曖昧な約束で舞い上がるくらい私は如月くんが好きなんだ。 止まっていた傘が動き始める。 いつだって雨は私たちの距離を近づけてくれる。