俺、よく我慢したな。



ほんと場所とか考えずに襲うところだった。




落ち着こう。


落ち着け、俺。




心の中で言い聞かせながら、頭や体を洗う。



琴乃が気になって仕方なくて、いつもより早く上がる。




洗濯は脱水までしてくれるようになってて、あと30分で終わるらしい。




それを横目で確認してから、琴乃が待つリビングへ急ぐ。






「あ、早いね」


「うん。
まだ乾いてない?」


「あと少しかな」


「貸して」





琴乃が床に座って髪を乾かしていたから、その後ろのソファに腰掛けてドライヤーを受け取る。


そのまま琴乃の髪を乾かし始めた。