へらっと柔らかく笑う琴乃が、かわいくてかわいくて頷くだけで精いっぱい。
同学年の男子からしたら170ちょいの俺は大きい方ではない。
だけど、琴乃は小さいからスウェットはぶかぶかで上は萌え袖になっていて、下は数回折られている。
「司くんの匂いがして、なんだか包まれてるみたいだね」
両手で目の下まで隠す。
そのまま匂いを嗅いでいるみたいで、その仕草がまたかわいい。
そして俺と目を合わせて首を傾げるもんだから、もう理性も限界になる。
「入ってくるから、リビングにいて。
ここ真っ直ぐだから。
ドライヤーはこれ使って」
脱衣所からドライヤーを持って琴乃に渡す。
できるだけ目を合わせないように。
「制服は洗濯機入れた?
洗っとくから」
「うん、ありが……」
「じゃあ」
お礼を遮ってすぐに脱衣所に入り服を脱いで浴室に行く。
……危なかった。



