「ごめんごめん。
出とくね」



そう言って出たフリをして琴乃が上がってくるのを待っても良かったけど、さすがに嫌われそうだと思ってやめる。




俺が出たあとに、浴室のドアが開かれる音がした。


そんなに焦る必要はない。



俺はずっと琴乃を離さないから、これから何度でもチャンスはある。




って、俺はこんなことばっかだな。




自分の思考回路に少し呆れる。


けど琴乃みたいなかわいい彼女がいたら、そんな気持ちになるのは必然だとも思う。






廊下で待っていると、琴乃が出てくる。



俺の大きいスウェットに身を包んでいる琴乃が。





あ、やばい。


かわいすぎる。




「着替えありがとう」


「うん」