小野寺くんが抵抗するのも虚しく、車に乗せられる。 私は雨の中、それをただ見つめていた。 小野寺くんを乗せた車が遠ざかっていく。 私はもう諦めるしかない。 ふたりの未来が重なってはいけない。 声を出して泣いたけど、全て雨と音が隠してくれる。 雨はきらい。 つらいことを思いだすから。 ずっときらいだった。 きらいだったけど、数年後だいすきになった。 何気ない小さな優しさが、私にはとても大きなものへと変わった。 *