この恋は、きみの嘘からはじまった。






琴乃に促されて椅子に座り、その隣に琴乃が座る。


琴乃の前にはお母さんが座った。





「さぁ、いっぱい食べてね」


「はい。いただきます」


「どうぞ」




フォークを持ち、カルボナーラを巻きつけて口に入れる。



ふたりがじっと俺を見るから、思わず喉に詰めそうになる。






「あ、おいしいです」


「はぁー……良かったわ。
おばさんすごくドキドキしてたの。
こんな若いイケメンの子に食べてもらうなんて久しぶりで」


「もう、お母さん!」


「ははっ」




軽く笑って、また食べる。



すごくおいしい。




最近はコンビニが多かったから、なんだかあったかい。