この恋は、きみの嘘からはじまった。





琴乃のお母さんだってことはすぐにわかる。


家から出てきたからとかそんなん関係なしに、外で会っていても気づくと思う。




長い前髪は横に流していて、後ろの髪はお団子にしている。


小さくて顔も整っていてほんわかしている。




琴乃の未来を見たような感覚。





琴乃はお母さん似なんだな。







「こんにちは。
如月司です」


「こんにちは。
さ、まずは入って入って」




琴乃のお母さんに促されるまま、初めて家の中に入る。



中も綺麗にされていて、花やかわいい小物が飾ってあり琴乃の家っぽいと思った。