杉山くんをすごい勢いで叩いた如月くんは真顔で秋人くんを見た。



い、いまの痛そうだったな。




如月くんは私の前では優しいけど、このふたりの前だとすごい自然体だよね。






「いてぇよ、まじ司のばか!!」


「だ、大丈夫?」


「桃瀬ちゃん!
大丈夫!……じゃないかも。
頭撫でて」


「え、えぇ!?」


「お前、ほんとふざけんなよ」





どうしようか戸惑っていると、笑っているのに笑っていない如月くんが私の前に立つ。


杉山くんは蛇に睨まれた蛙の状態になっている。



顔は怯えて震えてるけど固まって動けないみたい。