「へぇ〜〜社会 教えてもらってたんだぁ」
ニヤニヤと笑う奈美を少し睨んで
「奈美 行かないって言ったじゃん」
と言い返した。
「あはっ☆そう怒るなって」
と言って アタシの肩をポンポンと叩いた。
「まぁ 早く気づけよ!!!」
なんとなく言いたいことは 分かる。
だって 自分のことは自分が一番分かるから。
でも まだその気持ちを受け入れるわけにはいかない。
先生を好きになって傷つくのは きっとアタシだから。
想いに気づいて伝えたとき 前のように話せなくなるんだから。
だったら 気づかないフリをして いつも通りに先生と話ができるほうが 今のアタシからすれば 幸せだ。
そんなことを考えつつ アタシと奈美は次の時間の移動先の教室へ向かった。

