Letter――伝えられなかったことば――



「おー。いいよー???」


「ホントっ!?!?」


「うん。マジ。分からんとこ 言うてくれたら教えるで。」





優しい笑顔でそう言う先生を涙目でみて

ブンッと音がなりそうなくらい勢い良く頭を下げた。




「先生 ありがとー!!!!!」




教室に走って帰り 分からない部分をメモする。







「奈美!!中田先生んとこに行くの 行く??」




机の上に肘をつき うつらうつらと頭を揺らしている奈美に 声をかけた。



「眠いからいいや………」



「じゃあ 行ってくるねー。」



よく考えると 1人で会いに行くのは初めてかもしれない。



思わず足が止まり 考え込んでしまった。


急にほっぺが熱くなる。




熱をもったほっぺに手をあて 頭をブンブンと振った。





―――好きじゃないんだから

と呟きながら。