『それホントなの?』


その割には藤田くんとドクターの関係は良好そうに見えた。
二人の間にそんなドロドロな状況があったようには思えないけど…と、半分以上疑いながら文字を送ったら同級生達も半信半疑みたいな感じで……。


『でも、火の無い所に煙は立たないと言うよ』


その言葉に皆は何となく納得して__


『そっか~』

『じゃあ噂はマジなのかな』

『波南、今度ドクターか藤田君に会ったら聞いてみてよ』


『ジョーダン!やだ!殺される!』


あの毒舌でメッタ刺しにされそうだ。
そんでもって、大好きな麻酔を打たれ、チクチクと縫われそう……。


そう思ったらゾ~ッとした。
その話はそこでエンドにして、ようやく夕食にしようと思いコンビニの袋を開ける。


火傷のせいで火を扱うのが怖い。
今朝のこともあるし、カップ麺にお湯を注ぐのもイヤだからおにぎりにした。


「もうこれ以上傷も増やしたくないしな」


呟きながらモソモソと梅干しおにぎりを齧った。
だけど、ナゼか梅干の実は入ってなくて白ご飯のみだった。


「アーン!もうどこまでもツイてない!!」