お願いドクター、毒よりも愛を囁いて

ムスッとした表情でいるドクターを見返し、仕様がありませんよね〜?と取り成してくれた。


「患者さんですしねー」


まあ足を上げ直して…とドクターの止めてた足を台の上に置き直す。
こっちは原さんの手前下りるという訳にもいかず、唇を噛み締めて処置を受けた。


「次は右手ですね」


原さんは小さな治療台を移動させ、私の右手をそこに置く。
丁寧に優しく包帯を解き、そう言えばこれは誰が巻いたんですか?と不思議がった。


「あ…ドクターの弟さんです」


「まあ靖君が?」


どうしてまた?と言うもんだから私は土曜日のことを躊躇いがちに話した。


「そうなんですか。靖君と同級生ねー」


世の中狭いわねーと納得した原さんは、ドクターに向いてこう言った。


「先生、それならもっと愛想良くしてあげないと。独身女性だしこれがご縁で結婚なんてこともあるかもしれないし」


「冗談やめてくれよ」


「あら、分からないじゃないですか。ねぇ?」


「えっ!?」


とってもメーワクなんですが。