お願いドクター、毒よりも愛を囁いて

思えば、あの街路樹の下で波南の足を掬い上げた瞬間から恋は始まったのかもしれない。


頬や首筋を染める彼女を見て胸が鳴った。

女子なんだな…と改めて思い知らされた。



「波南…」


声をかけると目が俺のことを見つめてくる。
薄っすらと紅に染まる頬を見遣って、女子らしいぞ、と褒め称えた。


「今更?」


ずっと女子なんだけど…と呟き、唇を窄める。

どんな顔も俺のツボにハマる。

恋は盲目だな…と初めて気付いた夜だった___。



番外編;完