女性たちに告ぐ

毎日が単調１３

子供が産まれた。朝早く起きて、朝食を作る。弁当を作る。亭主を見送る。キスの１つもない。母乳を与える。おしめを変える。また泣いている。どうにか、ならないか。

子供がおかしな行動をしないか、監視しないとならない。子供はすぐ口に入れたがる。シュレッダーに指を入れないか、見張っていないといけない。

机の角を、丸めないといけない。その他、家庭の中には予想外の危険がつきものだ。疲れる。

炊事洗濯家事掃除。昼飯は、昨日のあまり物。お金がないから、レストランにも行けられない。年収一０００万円の男性と、結婚できなかった。人生最大の失敗だ。

映画に行きたい、ショッピングを楽しみたい、美容院に行きたい、その他どこかに行きたい。子連れでは、どこも嫌がられる。

家族揃って遊園地に行きたいが、亭主は寝ていたいと言って、ダダをこねる。少しは子供たちと外で遊びなさいよ。子供と遊べる時間は、小学生までだぞ。

公園に行くと、母親たちがいる。笑顔を振りかけてはいるが、内心、憎たらしい。馬が合わない。

ブランド物で身を包んで行ったら、嫌われた。仲間外れにされた。子供たちは、無邪気にも遊んでいる。この公園、女性の熱き戦いで燃えている。

夕方は、子供を連れてお買い物。タイムサービスだ。安売りだ。戦いが始まった。こんなおばさんには、なりたくない。

夕食を作った。亭主の帰宅は遅い。ノミニケーションと偽って、会社の同僚たちとバカ騒ぎをしている。あたしも飲みたい。カラオケに行きたい。

亭主には、慰安旅行がある。あたしも子供と離れて、新幹線や飛行機に乗りたーい。ホテルに泊まりたーい。温泉につかりたーい。どんちゃん騒ぎをしたーい。

亭主は午前様。夕食も食べずに、風呂に入って寝るだけ。夜の付き合いもなし。結婚前は、会えばやりまくっていたのに、今はなし。

イビキがうるさい。勘弁して。口が臭いから、キスなんてしたくない。汚い。パンツも洗いたくない。

もう、こんな単調な生活にはあきた。刺激がほしい。浮気がしたいな。こんなおばさんに、誰がした。もう、誰もナンパをしてくれない。女性の寿命だ。開き直るしかない。

強く生きるには、おばさんになるしかないのか。