強い風が吹き付ける。
乳白色の白熱灯のような太陽が砂嵐の中見えた。
目を開けるのも難しい。ふと帽子が飛んでいった。
俺の記憶も一緒に飛んで行けば良いのに。
帽子の主は口の中の砂を唾と一緒に吐き出しながら思った。
やがて嵐はおさまり、トリフネと呼ばれる宇宙船が彼の前に現れた。

目が覚めて、彼は書きかけの曲を書き上げた。
そして、夢を見た時のインスピレーションを詩に書き留めた。
綺麗な言葉が並んで、ラニーニャ現象には合わないだろうな。
と、思いながらそっとしまいこんだ。
何であんな夢を見たんだろう。プチデモンは休日を過ごして行く途中で、生活の中にその疑問は溶けていった。