この日の明け方、また父の病状が急変しました。
急いで病院に行くと、落ち着いていました。
母に「お父さん落ち着いたから学校行きなさいね」と言われました。
しかし私は直感的に「行きたくない」と言いました。
学校が病院の近くなので母は「どうせ帰ってまたこっち来るのがだるいんでしょ」と言ってきました。
私は何でその時は行きたくないと言ったのかはよくわかりませんでした。
家に一旦戻り、仕方なく学校に行きました。
学校に行くと4時間目が始まろうとしていました。
友達から「あれ?来たん?大丈夫なん?」
と言われました。
友達とお昼ご飯を食べていたら、担任の先生が私の所に来て「すぐに帰る用意をして。タクシー呼んだから」と言いました。
嫌な予感がしました。
病院に着き、走って父の病室に行くと、母が父を抱きしめて泣いていました。
「嘘でしょ!?ねえ、嘘だと言ってよ!」
私は信じたくありませんでした。
父は亡くなりました。
私は看護師さんの胸で大泣きしました。
あの時、行きたくないと直感的に言ったのは、父が死ぬかもしれないというのを密かに悟ったからなのかもしれません。