いつものように壱くんの家にいると、壱くんが重々しい雰囲気をつくり言った。「なぁ洸。楓。俺は大事なモノができた。だから俺はもうお前らとは一緒に遊べねぇ。」洸くんは「やっぱりあれだったんだ。」といった。俺には理解が出来なかった。きくと、壱くんの付き合っている彼女に赤ちゃんができたらしいのだ。少しの静まり返った雰囲気を破り洸くんが「俺はもうこういうの辞めようと思ってた。壱。大事なモノはきちんと死ぬ気で守れよ。」それを聞いた壱くんは涙目になり「おう」といい、俺に「なぁ、楓。お前も大事な人を大切にしてやれよ?」といった。俺は「俺に大事な人なんて…」すると壱くんは少し飽きれたように、「楓にもいるだろ?家族とか。ダチとか。好きなやつとか。」壱くんの言葉がやけに心に刺さった。「家族…。」俺は「私たちのせいよね。ごめんね。」という両親の顔が頭に浮かんだ。
