『サアアアァ』
中山 美奈子は今、パンジーに水をあげている。そして、
「 大きくなろうね。」
と、いつものように話しかけている。そこへ、
「 美奈子。」
後ろから声がした。振り返ると、幼馴染の佑斗がサッカーボールを持って立っている。
「 佑斗。これから遊ぶの?」
「 おう。」
『ポッ』
私は自分の顔が赤くなっていることに気づいて、慌てて顔を隠す。