「ん、んん…」

ゆっくりと開かれた視界に映ったのは木目の天井。そして、


「…目、覚めたのか」


初めて聞く声にがばっと起き上がる。同時に鈍い痛みが身体中を駆け巡る。

「……っ」

「あまり無茶なことをするな。お前、泥まみれで倒れてたんだぞ」

横になれともう一度寝かされる。

背中に感じる柔らかな感触は…布団か。

「…お前、誰?ここはどこでこれからどうする気?」

布団から抜け出せないまま睨むという少々…いや、かなり格好はつかないまま問う。