「ここは本来女人禁制だ。お前みたいのがここで何してる」 「…言っておくが、自分から進んで入った訳じゃない。それにあっちが勝手に男だと勘違いしてるだけだ」 ふんとそっぽを向くと、ふぅと息を吐く音が聞こえた。 「…斎藤たちには言わないでくれ。今ここを追い出されてしまえば、行く場所がないんだ。頼む…」 頭を下げると「顔上げろ」と声がかかった。