「さて、そろそろ帰るか」
立ち上がった鴨ちゃんにならって立ち上がったところでふと本来の目的を思い出す。
「斎藤!俺の服と刀!」
「え…あっ。今日これから行ったら間に合うだろうか…」
外はもう茜色になっている。今から行くのはもう無理だろう。
そう考え、肩を落とす。
「刀…は無理だが、服ぐらいならこっちで準備できるが…どうする?」
「…ほんとうかっ!」
「ああ、お梅のおさがりをいくつか用意させよう」
その言葉を聞き、斎藤と二人で固まる。
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