「ガキっ!?お前っ…」


「あ、あの…壬生浪の皆様…」


芹沢に噛みつこうとした時、鈴が鳴るよいな可愛らしい声が間に入った。


振り返るとそこには先程の甘味処の女性。

おどおどとしていた様子だったが、意を決したように口を開いた。


「先程は助けてくださってありがとうございます。それで、あの…お礼と言っては何ですが…上がっていきませんか?」


女性の言葉に顔を見合わせ、そしてぺこりと頭を下げるのだった。