――いつから、こんなに距離が近くなったのだろう、と。 最初の頃はやはり、皆ハクリを警戒して近づこうとしなかった。 素性も知れない無口な余所者。 ハクリ自身、それで構わなかったし、改善しようとも思わなかった。 しかし、いつからか。 ハクリの周りに人が集まり出した。 ずっと一緒だった斎藤を除いて最初に近づいてきたのは、わんこ隊長こと平助だった。