僕は君を世界で一番、そう一番愛し続けているんだ。純情すぎてもう君しか見えなくなっているこの純愛

彼女の石段を上がる足音と息づかいがより大きく聞こえる。





こんなにヒグラシがけたたましく鳴いているはずなのに、




その時の僕には無音の中、




彼女の音を聞いているような、そんなに錯覚に陥っていた。





それにしてもなんて長い石段なんだとイラつきながらも、





同時にありがとうという相反する感情が芽生えていた。