紅葉がしおれる前に本に挟んだ。 携帯の充電をした。 そして、顔を覆った。 もう、良いじゃない 自分の世界に入ったって。 こうして廻っていくんでしょ? 私の未来は変わらない。 分かってるの。 このまま壊れる事もあるって。 でも、少しでも光が見えるから。 圭吾の体温が、助けてくれる。 “ピッ、ピッ……。” メール、着信、発信履歴。 今ではほとんど圭吾の名前。 それだけで良い。 幸せだよ、それで。 だから、生きてられるから……。 傷は、前より減った。