「来ないな、あいつ」 「……誰が?」 私は強がってとぼけてみせる。 だって、みじめすぎるから。 「何言ってんだよ」 「良いの、もう。知らない!」 窓のほうを見るのが癖になった。 独りが怖くて、夜寝れない。 誰にも近寄れない毎日。 触れるのは、先生だけ。 「私だって、辛いよ……」 「…………」