“ピッピッ……” 心電図の音で眠れない。 私は大分重い病気みたいだった。 素直になれないのなら このまま身体ごと壊れてしまえば良い。 そしたら醜くなる前に 敬吾も、皆も、 私を抱き締めようと泣いてくれる。 そんな幸せでも良いから感じたい。 「…………」 「大丈夫なんですか、この子は」 「お父さん、ちょっとこちらへ」 背中に太い針を刺されて 私は苦しい中で痛みに泣いた。 脊髄を取ってるんだと分かった。 私は、白血病なんだ。 そう確信したのは、すぐだった。 母の手は震えていた。